大切なこと-(2)

■治療の必要性と治療方針は?


歯並びを治す必要性はどこにあるのでしょうか?


1.見た目が気になる。(審美的要素)
2.歯ブラシがしづらい。(衛生的要素)
3.良く噛めない。(機能的要素)


以上の3つです。

歯並びとともに口元の見た目を改善することで、治療前とは別人のように積極的になった方もたくさんいます。またお子さんで最初は歯ブラシに関心がなかった子供が、歯並びが良くなるにつれ、歯ブラシがとても上手にできるようになって、性格も明るくなっていくこともよく経験します。そして機能を回復することで良く咬めるようになって、咬むのが楽になった、肩こりや頭痛がなくなったと喜ばれることも実際臨床では良くあることです。
 ではそのためにはどのような処置が必要なのか?この答えは先生によって本当に意見が分かれるところです。


●まず歯をどこに位置づけるのか?

人間が顎を動かす時上あごは頭の骨についていて、下あごが動きます。下あごは顎の関節を介して自由に動かすことができるわけですが、重要なのは関節が正しい位置にあるときに上下の歯がかみ合わなければならないということです。しかし矯正治療が必要な人は歯並びが悪いために、歯が接触するときに咬み合わせがずれることが容易に想像できると思います。歯が咬み合うときにずれれば、顎の関節もそれに合わせて本来の位置から当然ずれてしまいます。歯は関節の位置が正しい位置におかれた状態で下あごが閉じてきて、そこに上あごの歯があることによってかみ合うように位置づけるのです。
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●それでは歯を位置づけるためにはどのような方法があるのでしょうか?

大きく分けると治療の方法には3つあります。

1.歯を抜かないで行う方法。
2.歯を抜いて行う方法。
3.顎の手術を併用して行う方法。


歯を抜くのか抜かないのかという基準は?

患者さんの立場からすれば、抜かないで治してほしいと思うのは当然だと思います。
でも考えてみてください…
たとえばここに8人がけの椅子があったとします。10人座ろうとすれば二人はひざの上に座らなければなりません。きれいに座らせようとしたら、もっと幅の広い椅子を持ってくるか、二人どいてもらうしかありません。
幅の広い椅子を持ってくる、顎で考えれば顎の幅を横や前に拡大する。
これが歯を抜かないで治す方法ですが、拡大にも限界があります。横に広げすぎれば頬側の歯肉が下がってしまったり(歯肉退縮)前に広げすぎれば口元が出っ歯になったりします。歯並びはきれいになったが口元が出てしまった。これは専門医としては避けたい状況です。口元も含めた審美的な改善は、咀嚼機能の回復の次に重要な要素だと思っております。そのような時は歯を間引くことによって、そのスペースを利用してほどく方法がとられます。これが抜いて治す方法です。その他上あごが前にずれていたり(上顎前突)、下あごが前にずれている場合(下顎前突)、歯の移動でそのようなずれを治すことが可能であれば、前歯を中に入れるため歯を抜くという方法がとられます。
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手術を併用する場合の基準は?

たとえば上あごに対して下あごが大きいことによって前歯が反対に咬んでいたり、または下あごが小さい(後ろにずれていて)ことにより出っ歯になっていたり、また顔を前から見て下あごが上あごに対して左右にずれていたりといった、顎の骨の大きさや位置的なずれが伴う時は、歯の位置の改善のみでは咬み合わせが作れないので手術を併用します。手術は全身麻酔で、口腔外科医(大学病院)と連携して行います。
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重要なのは歯だけを見て見た目を治すのではなく、機能をきちんと回復することだと思います。そのために抜歯が必要な人もいれば、手術が必要な人もいるのです。
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